京都市内とは思えない秘境「京北」で夏を楽しむべし
京都市街地から周山街道を北の方に山を越えて行くと少し拓けた「周山」に出る。ここの近辺の地域を含め「京北町」と呼ばれている。ここ、なんと京都市右京区に含まれる場所なのだ。バスでかなり山奥に行くからそんな気がしないけど。ここを歩くだけで、京都市が思っていたより広いことを知れる。
おそらく、廃墟マニアの人たちと話すと京都といえば京北町をあげるんじゃないかな、そんな雰囲気の地域が多い。
ここに京都一周トレイルの京北コースがある。
JRバス細野口駅付近がスタート地点で、一周34.8km。
1日で回れるくらいの距離だけど、今回はのんびり二日に分けて歩いた。
バスが少ないので要注意。あと、熊も出やすいみたいだから要注意。秋頃の早朝,夕暮れ時は特に。
バスの始発で細野口に向かいトレイルスタート。
まずは「滝又の滝」を目標に向かう。坂はしんどくないけど足元が結構荒れてた。
1日目で一番テンション上がった場所。賀茂神社。
山の中に突然現れる。静かで鳥の声くらいしか聞こえない場所にこんな神社あったらテンション上がるな。
ここ目当てで来ている人も数人いてマニアックやなって。
「山国」という地域。かつて時代祭の先頭を歩いていたのはこの地域由来の山国隊。毎年10月にある山国祭では今でも勇壮な姿を見ることができる。
上桂川の河原で昼休み。
昼休みが一番好き、学校も旅も
亀ノ甲橋の下で寝転ぶ
雑草で道がほぼ見えなくて迷いかけた
「 山陵汀」という食事処で鮎の塩焼きを食べる
夏といえば鮎の塩焼き。子供の頃四万十川で捕まえたばかりの鮎を塩焼きにして食べたことがあって、その時の味が忘れられなくて夏になるたびに食べたくなる。
夕暮れ。一人なのでかなり寂しかった
あうる京北(京都府立ゼミナールハウス)という宿泊施設で一泊。
大学生料金だと2000円とかで泊まれるからおすすめ。京北で泊まれる宿を探したけど当時大学生が泊まれそうな料金帯だとここくらいしかなかったから選んだ。見晴らしも良くて施設も充実で満足。
僕は当時gotoキャンペーンが効いて確か一泊1500円くらいで泊まれた。安い。
宿の近くにあるソースカツ丼屋さん「レストラン ゆげ」
かなり大盛りにできるし料金も高すぎないし、何より味が本当にうまい。
今まで食べたカツ丼の中で格別だった。
大満足。
本当においしすぎたからお会計した時においしかったですって言ってしまった。
思い出すだけでまた食べたくなる。
絶対行って欲しい。
1日目終了。ストレッチして早めに寝た。
2日目スタート
なんとなくいいなと思った道に進みたくなる。
夏の終わりのじわっとくる程良い暑さ
へびも何匹か見た
春には橋の渡り口の辺りにある桜の木が綺麗らしい。
こんなところにこんなに立派な吊り橋があるなんてなあ、ガイドブックとかに載ってるんやろうか。
生まれたばかりの子供を連れた夫婦が橋の上でホームビデオを撮っていてほのぼのした。
橋渡ってすぐに廃墟が。住み人は吊り橋を渡らないとここに行けない立地。いいなそういうの
無事ゴールし、バスに乗って帰る途中、行きのバスで気になっていた「北山杉の里」でぶらぶら歩く。ここは川端康成の小説「古都」の舞台でもある。
時間帯が夕暮れということも相まって秘境感が増していた。
暗くシンとした場所。
大学生活初のちゃんとしたトレッキング。
家からそんなにはなれてないしもはや京都市内だしっていう近場なのに非日常感を存分に味わえた。
この記事を書いたのはこの旅をしてから半年後くらいだけど、今思えばこの京北の地を歩いたことで京都愛が湧いてきた気がする。
こんな近くにこんなにいい景色があるのに僕は2年もの間知らずに生きてきたのかって。これを機に京都市内での行動範囲がかなり広がった。歩いても行くし自転車でも行くし。
京都一周トレイルの市街地の周りを回るコースに比べてこの京北コースは人が通った跡がかなり少なかったように思う。あんまりこっち歩きにくる人はいないんだろうな。草をかき分けて道を作っていく感じも楽しかったりする。
夏休み暇だったらぜひ
じゃーまた。